2020 年 89 巻 1 号 p. 34-39
岡山県南部で栽培されている水稲品種「ヒノヒカリ」(脱粒性難),「雄町」(やや易),「アケボノ」(易),「朝日」(極易)を用いて,穂の握り締めによる脱粒割合により脱粒程度を調査し,酷暑年であった2010年と低温傾向が強かった2015年の脱粒程度の年次間差を検討した.「ヒノヒカリ」と「雄町」では脱粒割合の年次間差は殆ど認められなかったが,「アケボノ」と「朝日」では脱粒割合は2015年で2010年よりも高くなり,その年次間差は「朝日」で「アケボノ」よりも大きかった.これらの結果から,脱粒割合は,脱粒し易い品種ほど年次変動が大きいこと,および低温によって増大することが示唆された.