日本色彩学会誌
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日本色彩学会第51 回全国大会カラーポッド[京都]’20 発表論文集
色と光沢が製品の選好に与える影響に関する予備実験
稲葉 隆
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キーワード: 光沢, 白黒, 製品, 使用意向
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2020 年 44 巻 3+ 号 p. 265-

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抄録

 プロダクト製品の外観は,主に色,光沢,テクスチャー,材質により認知される.本研究では,特に色と光沢の関係に着目し,それらが製品の使用意向に及ぼす影響を検討する実験をおこなった.刺激とした色は,プロダクト製品で慣用的に使用される白と黒の2色とし,光沢度合いは,クリアコーティング加工された高い光沢をもつ状態(グロス)とクリアコーティング加工を施さない低い光沢の状態(マット)の2つとして,計4種類のサンプルを用いた.実験参加者は,38名の男性で,提示された4種類の刺激を見て,持ち歩いて使用するモバイル製品としての使用意向があるもの(「好きで使いたいと思うもの」)を1つ以上いくつでも選択した.得られたデータを元に,色(2),光沢度(2)の2要因分散分析をおこなうと,色の主効果と色と光沢度の交互作用が認められ,黒は白よりも使用意向が高く,白ではマットがグロスよりも使用意向が高かったが,黒では光沢度による差は生じなかった.以上から,製品の外観を視覚的に評価した場合に色と光沢の関係によって使用意向に影響が生じることが示唆された.

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© 2020 一般社団法人 日本色彩学会
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