日本歯科医学教育学会雑誌
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Print ISSN : 0914-5133
研究報告
部分床義歯補綴学実習で行った実習指導方法と実習評価方法に関する実践報告
坂元 麻衣子秋山 仁志
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2017 年 33 巻 3 号 p. 167-176

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抄録

抄録 日本歯科大学生命歯学部では, 部分的な歯の欠損によって生じる咀嚼系の形態と機能の変化に関する診査, 診断, 部分床義歯補綴に関連する基本的な臨床操作を修得するために第4学年後学期に部分床義歯補綴学実習を行っている. 部分床義歯補綴学実習は, シラバスにしたがい, 学生の作業能率を向上させ, 効果的な実技教育を行う必要がある. これまでに, 部分床義歯補綴学実習の内容を効率的に学生が修得できるように, 実習に関するアンケート調査結果から得られたデータを分析し, 指導内容, 指導方法, 評価方法のブラッシュアップを行い, さまざまな教育的対応を行ってきた.

 構築してきた部分床義歯補綴学実習における実習指導方法と実習評価方法の有効性を調べるために, 平成28年度第4学年に実習に関するアンケート調査を実施し, 分析を行った. 各ユニットの学生の理解度は高く, 診療手順・技工手順について, すべての学生から 「理解できた」 「ほぼ理解できた」 との回答を得ることができた. 限られた実習時間を効率的に活用するために, 適切な指導方法と評価方法を実施することで学生の知識, 技能, 態度を高めることが可能となり, 部分床義歯補綴学の理解度を向上させることが示唆された.

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