日本歯科医学教育学会雑誌
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Print ISSN : 0914-5133
原著
歯学部臨床実習前の医療面接教育における留学生の学修評価
音琴 淳一伊能 利之大木 絵美髙谷 達夫内田 啓一森 啓
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2023 年 39 巻 3 号 p. 121-132

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抄録

抄録 現在,歯科医学教育では診療参加型臨床実習が求められており,その準備として臨床実習前の演習が不可欠である.松本歯科大学では,第4学年後期に臨床予備演習の一部として医療面接演習(4回:90分×8コマ)を行っている.著者らはロールプレイと客観的臨床能力試験を組み合わせた実習を行っており,学生のスキル変化の検証を行ってきた一方,本学は中華圏の留学生が多く,臨床で支障のない医療コミュニケーションスキルの修得が望まれてきた.

 今回は本学で行っている2008~2012年度(第一期)に行った医療面接演習と,2013~2017年度(第二期)に第一期の演習の改変を行った医療面接演習を,延べ184名の留学生を対象として,医療面接評価項目の未修得項目と聴取時の記録内容とその量的分析を行い,留学生と日本人学生との比較を行った.その結果,留学生は,演習第一期では本邦学生と同等の実施ができなかったが,第二期では本邦学生と同等の修得結果が得られた.また聴取記録量が増加していたが,演習期間では共感的態度や聴取内容の要約が困難であった.

 今回の調査の結果,留学生は臨床実習前の医療面接演習第一期には聴取できなかった項目が多かったが,ロールプレイ演習方法の変更によって実施できなかった項目が減少し,聴取時の記録量が増加していたことから,留学生の医療面接の技能修得は向上したことがわかった.

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