日本小児臨床薬理学会雑誌
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Print ISSN : 1342-6753
医薬品添加物に用いられるデンプンと食物アレルギー発症リスクの検討
平島 佳代子塚本 久之勅使河原 深雪小林 貴江柘植 郁哉近藤 康人
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2022 年 35 巻 1 号 p. 38-42

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抄録
筆者らは医薬品添加物の乳糖に含有される食品由来の夾雑物を原因とした食物アレルギーの発症リスクについて報告したが,医薬品添加物として用いられるデンプンにも,食品由来タンパク質が夾雑物として含有されたためにアナフィラキシー症状を発症したと考えられる症例を経験した.今回,トウモロコシデンプンを添加物として使用した医薬品を摂取したことでアナフィラキシーを発症したトウモロコシアレルギー患者の体験を契機に,医薬品添加物のデンプン(ジャガイモとトウモロコシ)に食物由来のタンパク質が存在するかを検討した.医薬品添加物のデンプンからは,銀染色で原料となる食物と同じ分子量の位置にバンドを示すタンパク質が検出され,immunoblotによって患者血清IgEとの反応性が確認されたことから,医薬品添加物のデンプンにはIgE結合能を有する原料食品由来のタンパク質が存在することが判明した.含有するタンパク質量は微量と考えられるが,アナフィラキシーの原因となりうることから,重症のアレルギーの既往がある場合,患者に医薬品を処方,調剤する際には,患者情報の収集を慎重に行い,使用されている添加物についても考慮する必要があると考えられる.
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© 2022 日本小児臨床薬理学会
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