2017 年 24 巻 2 号 p. 173-175
今回われわれはスポーツ選手に発症した尺骨鉤状突起骨折に対し前方横皮切で手術を行った2例について検討したので報告する.
症例1:18歳,男性,硬式野球のキャッチャー.歩行中に芝生で滑って転倒し手をついて受傷した.O'Driscoll分類anteromedial-subtype 2の尺骨鉤状突起骨折であった.
症例2:15歳,女性,バスケットボール.プレー中に転倒し手をついて受傷した.O'Driscoll分類anteromedial-subtype 2の尺骨鉤状突起骨折であった.
いずれも前方横皮切にて骨接合術を行い,最終経過観察時に肘関節の疼痛や可動域制限,不安定性を認めずスポーツに復帰することができた.