日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
IV.野球肘
野球の投球による肘頭骨端線離開および疲労骨折の検討
都賀 誠二大野 拓也山上 繁雄渡辺 幹彦稲垣 克記
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キーワード: 肘頭, 疲労骨折, 野球
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2017 年 24 巻 2 号 p. 273-276

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抄録

 目的:野球の投球のよる肘頭骨端線離開および疲労骨折(OSF)は比較的まれな疾患である.今回古島らの分類に準じ当院の特徴について検討報告する.

 方法・結果:OSF38例38肢を対象とした.古島らの分類でphyseal typeは36.8%,classical typeは15.8%,transitional typeは34.2%,sclerotic typeは5.3%,distal typeは7.8%であった.平均年齢はそれぞれ14.0歳,18.9歳,16.6歳,14.5歳,19.0歳であった.UCL損傷の合併は34.2%に,ossicleの合併は29.6%,OCDの合併はなかった.

 まとめ:骨折型の平均年齢は古島らの報告とほぼ一致していたが,classical typeよりtransitional typeの比率が高かった.またossicleの合併率は高かったが,UCL損傷の合併率は低かった.

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