抄録
陳旧性Monteggia骨折の治療成績を検討した.【対象および方法】平均年齢13歳,受傷から手術までの期間は平均69か月,Bado分類I型15例,Ⅲ型3例であった.手術は肘関節外側切開より橈骨頭の整復経路を整備し,橈骨頭が容易に整復される事を確認してから尺骨矯正骨切りを行なった.【結果】12歳以上や受傷後3年以上の症例でも良好な臨床成績が得られていたが,画像評価では腕橈関節にOA変化を認めた.再脱臼は4例にみられ,全例再手術を行った.【考察】陳旧性Monteggia骨折に対する手術治療の成績不良因子として,手術年齢12歳以上,受傷後3年以上と報告されているが,本研究ではこれらの症例でも良好な臨床成績を得られていた.成績不良例は初期治療で高度の尺骨変形が残存した症例や,複数回の手術後に受診した症例であり,初期治療では橈骨頭脱臼を見逃さないだけでなく,診断後に適切な治療を行うことが重要である.