抄録
手術加療を行った肘関節脱臼骨折の成績不良例について検討したので報告する.手術加療を要した肘関節脱臼骨折15例を対象とした.症例の内訳は14例は後方脱臼,1例は分散脱臼であった.骨折の内訳はterrible triadが3例,肘頭脱臼骨折が2例,尺骨鉤状突起骨折が5例,橈骨頭頚部骨折が2例,その他の肘周囲骨折が3例であった.全例で骨癒合が得られた.最終診察時の平均屈伸可動域は117度(65-145度),Mayo elbow performance score(以下MEPS)は平均88.7点, 日本整形外科学会-日本肘関節学会肘機能スコア(外傷)は平均85.4点であった.MEPSにてfairとなる74点以下の症例は3例あり,肘頭脱臼骨折2例,橈骨骨幹部まで及ぶ橈骨頭骨折1例であった.概ね成績良好であったが,肘頭脱臼骨折,橈骨骨幹部まで及ぶ骨折を有する場合には注意が必要である.