日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
Kaplan進入法による橈骨頭骨折の骨接合術中に生じた医原性後骨間神経損傷の2例
日高 典昭山中 清孝鈴木 啓介細見 僚新谷 康介
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 29 巻 2 号 p. 104-107

詳細
抄録
 Kaplan進入法(K法)を用いた橈骨頭骨接合時に発生した後骨間神経(PIN)損傷について報告する.症例1はロードバイクで転倒してterrible triad injury(TTI)を受傷した33歳の男性で,橈骨頭のプレート固定を行ったが術直後からPIN麻痺が出現した. 診査 手術を施行したところ,PINは回外筋入口部付近で断裂しており神経移植を行った.術後2年で総指伸筋,長母指伸筋ともにMMTは5-まで回復した.症例2は42歳の男性で,仕事中に重機から転落しTTIを受傷した.橈骨頭のスクリュー固定を施行したが術後にPIN麻痺が発生した. 診査 手術にて回外筋内での断裂が確認されたため神経移植を行った.術後12か月で総指伸筋,長母指伸筋のMMTはそれぞれ5-,4に回復した.K法にはPIN損傷のリスクがあるため,剥離を遠位に進める場合はPINをあらかじめ同定しておくべきである.
著者関連情報
© 2022 日本肘関節学会
前の記事 次の記事
feedback
Top