日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅳ. スポーツ障害
野球選手における肘頭疲労骨折のtransitional typeに対する骨釘固定法の治療成績
根津 智史島村 安則齋藤 太一尾﨑 敏文
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2022 年 29 巻 2 号 p. 190-193

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抄録

【目的】transitional typeは移行型とされる骨折型であるが内固定方法には議論の余地がある.本研究の目的はOSFのtransitional typeに対する骨釘固定法の成績と癒合に関連する因子を調査すること.
【対象と方法】骨釘固定を行った22例の野球選手を対象とした.調査項目は癒合期間,2方向での骨釘固定角度,プレー復帰期間,合併症である.
【結果】全例男性,手術時平均年齢は15.8歳,癒合期間は平均2.3か月で全例骨癒合が得られた.骨釘固定角度は正面像で83.1度,側面像で78.6度で復帰には平均4.6か月,合併症は術後再発が1例,骨釘の追加処置が1例であった.
【結語】OSFのtransitional typeに対する骨釘固定術は早期より全例骨癒合が得られた.骨移植に加え適切な骨釘固定角度が良好な成績の要因と考える.

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© 2022 日本肘関節学会
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