日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅹ. 治療法
人工橈骨頭置換術後の変形性肘関節症に対し人工肘関節置換術を施行した1例
中山 政憲清田 康弘石井 賢
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2022 年 29 巻 2 号 p. 286-289

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抄録
 症例は75歳女性.15年前にバイクの自損事故により左肘を受傷.肘関節脱臼ならびに橈骨頭粉砕骨折の診断で靭帯再建術および人工橈骨頭置換術が施行された.約3年前から左肘の痛みが顕著となり当院へ手術目的で紹介受診となった.受診時の可動域は-80-120度と著明に制限され可動時痛を伴っていた.肘関節外傷後の変形性肘関節症と診断し,人工橈骨頭抜去に加え人工肘関節置換術を施行した.術中,上腕骨内側上顆が尺骨肘頭と干渉し伸展障害因子となっていたためその一部を切除したところ伸展が-30度まで可能となり,linked typeの人工肘関節を用いて安定性が得られた.術後1年時には肘関節の疼痛および不安定性を認めず,可動域は-45-130度と改善した.本症例では肘関節重症外傷後の初回手術後から10年以上の経過により関節症性変化と短縮による障害が著明であったが,人工肘関節置換術を行い疼痛ならびに機能の改善を得た.
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© 2022 日本肘関節学会
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