抄録
Monteggia脱臼骨折の同側上肢に起こる合併骨折の報告が散見されるが,渉猟し得た限りで,上腕骨外側顆骨折との合併は国内での報告はない.今回,小児新鮮Monteggia脱臼骨折の同側上肢に上腕骨外顆骨折を合併した1例を経験した.症例は3歳男児.1.5mの高さから転落受傷.単純X線検査で,Wadsworth分類type3の上腕骨外側顆骨折とBado分類type3のMonteggia脱臼骨折を認めた.受傷後4日目に手術を施行.術前に肘関節空気造影法を施行し,上腕骨骨端線離解を鑑別.外側顆骨折は外側アプローチで展開し,tension band法で固定.外側顆骨折の整復により橈骨頭の脱臼が顕著となり,肘頭から2本のk-wireによる髄内釘で側方転位を矯正し橈骨頭脱臼は改善した.術後4週外固定した後にROM訓練を開始.術後3か月で骨癒合.術後8か月で,疼痛なく,可動域制限なく良好な成績が得られた.