抄録
布製修羅であるスカイウッドシュートは,シュート両端の4点を立木に固定し,うちどちらかの端2点に取り付けたチェーンブロックでシュートの張りを調整する。このため,4点の張りのバランスが悪いと滑走面にしわが発生して材の滑走を妨げ,最悪,材が滑シュートから転落する原因となる。そこで,4支点の張りの強さと滑走面のしわ発生の関係ついて検討した。実験は,シュート両端の4点にひずみ式ロードセルを取り付け,1点の支点張力を寺井(2012)の報告を参考に1000,1500,2000 kNの3段階に変化させた場合の3点の支点張力を測定し,その時の4支点の位置をセオドライトと光波距離計を用いて測量して行った。また,支点の高さを2段階に変化させて同様の実験も行った。実験の結果,2つの対角線方向の支点張力の和の差が1000kNを超えるとしわの発生がみられ,差が大きくなるにつれてしわが大きくまた深くなる。このしわの発生原因は,張力の和が大きい対角線方向にシュートの繊維が伸びることにより,もう片方の張力の和が小さい対角線方向に繊維が縮むためと考えられる。また,4つの支点がねじれの位置になるとしわが発生しやすくなる。