日本森林学会大会発表データベース
第129回日本森林学会大会
セッションID: P2-129
会議情報

学術講演集原稿
愛媛で生育するコナラ属3種のSSRマーカーによる遺伝構造解析
*西原 寿明
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

愛媛県に生育するコナラ属については、核DNAから遺伝構造を詳細に解析した報告は少なく、県内における遺伝構造は不明である。コナラ、クヌギは林業上重要な樹種であり、シイタケ原木として主用されている。コナラは西日本における遺伝的分化が低いとされているが、四国は瀬戸内海や高い山脈などの地理的障壁が大きく、遺伝的境界を詳細に調査する必要がある。またクヌギでは、近縁種のアベマキとの交雑が考えられ、利用上好ましくない。現在までに植栽されたクヌギの種苗の多くは、県内の母樹林や精英樹から採取された実生であるが、母樹にアベマキとの交雑個体が含まれていないか懸念される。そのため、愛媛県内外のコナラ9集団、クヌギ5集団、アベマキ1集団の核DNAについての遺伝構造を解析したので報告する。遺伝構造は、核DNA8遺伝子座のSSR遺伝子型を用いてSTRUCTUREにより解析を行った。コナラでは、集団間に大きな遺伝構造の違いはなく、FST、SAMOVAでも九州の集団と有意な分化は認められなかった。クヌギとアベマキでは遺伝構造の違いがみられ、アベマキにはクヌギのクラスターが混在した、交雑が疑われる個体が見られた。

著者関連情報
© 2018 日本森林学会
前の記事 次の記事
feedback
Top