抄録
保険外の費用負担を強いていた唾液検査を基本としたカリエスリスクアセスメントに対する反省から,小児から高齢者まで適用できる,具体的に口腔衛生習慣を確認するチェックリスト方式の新しいカリエスリスクアセスメント(New CRA)を開発し,臨床応用した.その詳細を報告する.歯磨き習慣や食習慣に関する問診結果は,術者がチェアサイドで入力用パッドを使ってコンピュータに入力した.細菌学的な検査としてはう蝕活動性試験(シーエーティー21テスト,モリタ社)を利用した.2017年1月から12月末までに,当院においてメインテナンスに来院した者と治療を終えてメインテナンスに移行した者の合計1,640名のうち,1,106名に実施し,実施率は67.4 %であった.年代別の解析では,歯磨き後の洗口回数とフッ化物の使用量について年代が上がるにつれて適切でない者の割合が高かった.New CRAは従来の方法に比べ,時間短縮され,費用も安価であることからより高い実施率が達成され,同一患者での複数回の診査が可能であることから,リスクの変化を知りうることが期待される.