【目的】成人看護学におけるカリキュラム改変は,卒業生の教育成果および教育ニーズにどのような変化をもたらすかを明らかにする。
【方法】旧カリキュラムの卒業生および現行カリキュラムの卒業生658名を対象に郵送法による選択回答式の自記式質問紙調査を実施し,160名から回答を得た。調査内容は,成人看護学に関する教育内容の35項目である。回答方法は,教育成果および教育ニーズを各々複数回答で求めた。分析方法は,記述統計および,教育成果と教育ニードに関してはX二乗検定を行った。
【結果】①旧カリキュラムの卒業生では,健康の保持・増進への支援,リハビリテーション看護,緩和ケアに教育成果があり,現行カリキュラムの卒業生では,セルフケア,危機,適応,慢性疾患をもつ患者の看護手術を受ける患者の看護,看護過程などに教育成果があった。
②教育成果と教育ニーズの比較では,教育ニーズが多くの内容で高くなっていた。とくに,チームの連携・協働,症状や治療法に応じた看護などが高くなっていた。
【考察】①教育成果が明らかなものは,カリキュラム構成や教育方法を強化している内容であり,教師の意図を反映したものとなっていた。
②抽出した教育内容については,卒業生の教育ニーズが高いことから,看護基礎教育において教授する必要性があるといえた。ただし,教育ニーズとして高かった内容については,教育方法,継続教育との連携についても検討する必要があることが示唆された。