抄録
目的:中学校の家庭科教育は、2002年4月から新教育課程となった。昨年度までの移行期における生徒の意識を把握して新しい家庭科の充実·発展に役立てることを目的とした。方法:関東地区、1都6県の中学校23校、旧課程による全内容を履修したと考えられる3年生男女を対象として、2000年7月∼9月に質問紙法による調査を実施し、1586名の有効回答数を得た。
結果:教科に対する興味·関心は高いとはいえないが、「生きる上で役立つ」「生涯にわたって勉強したい」教科としての意識は高い。家庭科を学んで感じたことでも「生活の上で役立つ」という回答が最も多かった。学習方法については、実験実習が際だって多く、グループ学習、パソコン等、活動を伴う学習を好んでいる。学んで良かった内容は「調理実習」「食事作りに関する仕事」「中学生の健康と栄養」等「食」に関する関心意欲、満足度の高いことがわかった。今後の学習への期待については「食」にとどまらず「保育に関する学習」や「環境に関する学習」等、生活全般に広がっており、授業時数についても改訂によって減少したが、前課程の授業数を望む声が多い。さらに「生きる上で役立つ」と回答した者の多くが、授業時数の増加を望んでいる。これらの結果から、家庭科学習の深まりに伴って実践への意欲が高まることが明確になった。