抄録
‹目的›第1報では生徒の意識変容過程の構図化について報告した。第2報では、乳幼児と生徒の交流の深まりと両者の交流の媒介となる教材との関連を探ることを目的とした。
‹方法›1. 調査対象と時期;第1報と同じ生徒達が、4つの保育施設で体験学習を行った。2. 体験内容(教材);訪問日の天候、対象となった乳幼児や各施設の行事との関係で8クラスが全て異なる教材となったが、びっくり箱の制作のような室内遊びと散歩や追いかけごっこなどの屋外遊びを行った。3. 交流の深まりの分析;生徒が体験学習後に記述した感想文中の教材に関する記述を抽出し分析した。
‹結果および考察›1. 室内遊びの教材比較;F施設を訪問した2組と6組は、前者は難度の低い「折り紙を使ったびっくり箱」、後者は比較的難度の高い「空き箱を使った工作」を行った。その結果、前者では相互の交流が深まったが、後者では初対面同士による工作はそれを作り上げることが目的となり、相互の交流の機会を減らしてしまった。これより、教材は交流を図るためのきっかけには必要であるが、それ自体は制作難度の低い物が望ましいことがわかった。2. 室内と屋外遊びの教材比較;S施設を訪問した8組は屋外で散歩や追いかけごっこを行った結果、室内遊びより短時間に交流を深めることができた。これより、体験学習の初期段階では屋外遊びの方が望ましいことがうかがえた。