抄録
【目的】
本報では、第1報の授業計画をふまえて「消費生活と環境」の授業実践と分析を行い、その有効性を検討することを目的としている。
【方法】
作成した授業計画(全8時間)を山梨県の県立高校に依頼し、家庭一般の授業において実践した。授業観察、事前・事後アンケート調査、ワークシートの記述内容等により授業分析を行った。
【結果と考察】
(1)事前アンケート調査によると授業前における生徒の環境関連用語に関する知識・理解は不十分である。
(2)LCA、ゼロ・エミッション、循環型社会基本法等の捉え方の難しい内容も、身近な具体例や地域の取り組みを取り上げることによって生徒の興味・関心を引き出すことができた。
(3)比較対象として、海外の先進事例や国内の新しい動きを示すことにより、現在の生活に対する批判的視点が生まれた。
(4)冷蔵庫のカタログから商品を選択する学習や、小売店において環境配慮の視点から商品を見直す調査活動によって、消費者として環境に配慮した意思決定をしようとする責任感が生まれた。
(5)事後アンケート調査によると、生徒の環境関連用語に関する知識・理解が深まり、環境配慮行動をしようとする意欲の高まりが見られた。
なお、生徒の主体的な追求活動や生徒同士の学び合い等の方法上の工夫が今後の課題である。