本研究では, 家庭内食品ロス削減行動の促進に資するために, 環境配慮的行動と規定因との要因連関モデルに基づいて, 高校生の家庭内食品ロス削減行動モデルを構築することを目的として, 関東地方の高校生を対象とした質問紙調査を実施した. 構造方程式モデリングによる共分散構造分析の結果, 高校生の家庭内食品ロス削減に対する目標意図の規定因はリスク認知と対処有効性認知であり, 行動意図の規定因は便益・費用評価と社会規範評価, 実行可能性評価であること, および, 家庭内食品ロスの削減行動に至る意思決定は2段階構造であることが明らかとなった. さらに, 高校生の行動意図に対する目標意図の影響度は, 中程度で目標意図と行動意図の乖離がある可能性が示唆された.