1991 年 42 巻 11 号 p. 979-982
グラファイトペースト電極表面に透析膜を被覆した電極を用いることで, 多くの生物試料に存在するタンパク質の影響を受けることなくアスコルビン酸の酸化電流を得ることができた.本電極では定電位での測定が可能で, 電圧掃引法に比べて再現性が良好で簡便・迅速であった.定電位 (0.2~0.5V) での電流値はアスコルビン酸濃度に1μM~1mMの間で直線的に比例した.より酸性溶液および, より負の電位で測定すれば, 共存する可能性のある物質の影響を少なくすることができた.