抄録
顧客満足度の向上の取り組みにおいて、顧客の時間的負担の軽減は重要な要素であると考える。
このため、我々は、時間的負担の軽減には、効率的に各検査を稼動させ、高い稼働率を維持すると考え取り組みを行ってきた。
本研究においては、胃部X線検査の稼働率の変動と時間的負担の関連について調査した。
結果として、胃部X線検査を早い時間帯から高い稼働率を維持することが時間的負担を軽減させる要因の一つであることが判明した。
反面、稼働率を上げることを優先したことで、胃部X線検査に顧客が集中してしまい、他検査への導線が複雑化し、逆に顧客満足度の低下につながる可能性も否定できなかった。
今後、可能な限り時間的負担を可視化することで継続的に時間的負担の分析を行い、あらゆる角度から改善していくことが、我々に求められる。
さらに、発生する待ち時間を、顧客にとってどのような有効活用ができるかを検討することが必要であると考える。