抄録
症例は41歳男性、2014年2月に当院健診センターを受診し、初めて受けた健診による腹部超音波検査にて当初肝右葉と思われた領域に境界明瞭で輪郭が平滑で、内部エコーが均一な高エコー像を認めた。当初、肝血管腫などを疑った。精密検査による造影CT検査、MRI、腹部血管造影の再検査、内分泌血液検査および腹部超音波の再検査にて、副腎骨髄脂肪腫と診断した。本人の希望にて経過観察となって、1年後に再び当院健診で行った腹部超音波検査にて腫瘤像が増大したため腹腔鏡下摘出手術を行った。病理検査にて副腎骨髄脂肪腫と確定診断された。