抄録
厚生労働省においては、平成26年に成立した過労死等防止対策推進法の内容や近年の過労死等事案をめぐる深刻な状況を踏まえ、厚生労働大臣を本部長とする「長時間労働削減推進本部」を設置し、省を挙げて長時間労働対策に取り組んできた。
労働基準監督機関においても、
・長時間労働が行われている事業場に対する監督指導の徹底
・監督指導・捜査体制の強化
・新たなガイドラインによる労働時間の適正把握の徹底
・本社に対する監督指導の創設
・是正指導段階での企業名公表制度の強化
・36協定未締結事業場に対する監督指導の徹底
・過重労働解消キャンペーンの実施
・情報の収集・収集体制の強化
など、法規制の執行強化を順次図ってきたところである。
また、平成29年3月に決定された「働き方改革実行計画」において、本稿で報告する取組の一部が盛り込まれたところであり、「働き方改革」を実現するためにも、これらの取組を着実に実施していくことが重要であると考えている。