総合健診
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日本総合健診医学会 第45回大会
日本総合健診医学会 第45回大会・パネルディスカッション 健診・人間ドックにおける多職種連携 社会環境の変化に伴う多職種連携の必要性と職種間ジレンマについて
岩渕 篤敬
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ジャーナル オープンアクセス

2018 年 45 巻 3 号 p. 485-491

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抄録
 わが国の少子高齢化に伴う社会環境の変化は否応なく我々医療者に降りかかって来ている。在宅医療・介護等々、医療と医療支援の強化の必要性は、高まるばかりである。そうした中、予防医学・健診の担える役割は大きいと考える。
 また、過重な労働環境による医療者の疲弊は深刻である。限られた医療資源をいかに配分するかは大きな課題であり、多職種連携と業務範囲拡大の必要性を感じている。
 しかしながら、小生は、当東京医科大学病院において多職種を統合した患者・医療支援部門「総合相談・支援センター」の創設に関わり、また、「臨床倫理研究会」で業務に関わるジレンマに携わっている経験から、職業的・教育的・個人的バックグラウンドを持つ各職種・各人が協働するためには課題が存在すると考える。
 また、私たちの施設の現状を考えると、現在の健診施設では、権限範囲の拡大ではなく、各部門が能力を発揮し、健診の進歩を目指す時であると考える。しかし、現代の医療技術の進歩、加速度的な、人工知能や、情報科学技術の進歩に伴い必然的に訪れる健診システムの変化を見据えて、業務範囲の拡大等、健診の将来像を描く必要があると考える。
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© 2018 一般社団法人 日本総合健診医学会
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