【目的】本研究は、若年女性を対象とし、簡易的に測定可能な項目を用いて骨格筋指数(skeletal muscle mass index: SMI)の推定式を算出することを目的とした。
【対象】対象者は、呼びかけによって無作為に選ばれた本学科の女子学生117名(18.8±0.8歳)である。対象者には、事前に本研究の目的や実施法について口頭と書面にて説明し、同意文書を得た。解析対象者は、同意文書を得られた学生で、なおかつ測定結果に不備のない117名である。
【方法】平成30年7月に身体等の測定を行った。身体等の測定項目は身長・体重・体脂肪率・体脂肪量・四肢筋量(appendicular muscle mass: AMM)・握力・下腿最大周囲長である。身長は身長計、体重・体組成は、生体インピーダンス法(bioelectrical impedance analysis:BIA法)を用いたマルチ周波数体組成計より測定した。
そして、本研究ではより精度が高いSMIの簡易推定式を作成するため、「下腿最大周囲長指数(calf circumference index: CCI)」=体脂肪量(kg)/(下腿最大周囲長[m])2 を考案した。
SMIの簡易推定式を算出するため、ステップワイズ法(変数増減法)によって選択し、重回帰分析を行った。SMIの説明変数の選択の際には、SMIを目的変数とし、従属変数をBMI・体脂肪量・握力・下腿最大周囲長・CCIとした。
【結果】本研究の対象者におけるSMIは 7.2±0.6kgであった。SMIは全ての変数との有意な相関がみられたが、最も高い相関係数の変数はBMI(p<0.001)であった。SMIの推定式はBMIとCCIの次式の回帰モデルによって高精度なSMI推定式が算出できた(R2=0.89)。
SMI=3.003+0.297BMI-0.020CCI
【結語】本研究のSMI推定式は簡易的な測定方法から算出できるため、骨格筋量の自己評価が可能となり、若年女性のサルコペニアの早期予防の動機づけとなることが期待できる。