抄録
定期健診受診男性348名を対象として, 高尿酸血症と自覚症状および生活習慣との関連性について検討した。対象者は, 某製鋼事業所の年齢39歳から60歳の技術系従業員207名と事務系従業員141名である。
自覚症状の高尿酸血症に対するオッズ比は, イライラ感を有するもので2.23 (95%信頼区間: 1.32~3.77) , 疲労感を有するもので1.66 (95%信頼区間: 1.02~2.73) であった。生活習慣の高尿酸血症に対するオッズ比は, 外食習慣を多く有するもので2.58 (95%信頼区間: 1.32~5.03) , アルコール摂取の多いもので2.50 (95%信頼区間: 1.26~4.96) であった。年齢, 職種, 喫煙および飲酒習慣, BMI, 血清総コレステロール, クレアチニン, GPT活性などを調整した際の高尿酸血症に対するオッズ比は, 血清レチノール値の高値者で4.45 (95%信頼区間: 2.24~8.86) , α-トコフェロールの高値者で2.22 (95%信頼区間: 1.09~4.63) であった。一方, 血清β-カロテン値の高値者におけるオッズ比は, 0.49 (95%信頼区間: 0.25~0.96) であった。
これらの結果は, イライラ感, 疲労感などの自覚症状, 外食, 飲酒などの生活習慣が高尿酸血症の危険要因となり, β-カロテンを多く含有する食品 (有色野菜や果物類) 摂取が予防要因となる可能性を示唆した。