抄録
生活習慣病や生活習慣病の発症因子の保有者の動向を生活習慣病健康診断の受診者 (20歳代から50歳代) を対象にして, 平成3年と平成13年とにおいて比較検討した。
その結果は以下のごとくであった。
1.肥満度は, 男性のすべての年代で高くなっているのに対し, 女性は30歳代以上で低くなっていた。肥満者の割合は, 男性のすべての年代で高くなっていた。
2.血圧値は, 男性のすべての年代と女性の20歳代と30歳代で高く, 高血圧症の割合は男女とも変化がなかった。
3.総コレステロール値は, 男女ともすべての年代で高くなっていた。高総コレステロール値者の割合は男女とも40歳代以上で高くなっていた。
4.尿酸値は, 男性と女性のすべての年代で高くなっていた。高尿酸血症者の割合は, 男性のすべての年代で高くなっていたが, 女性はすべての年代で変化がなかった。
5.空腹時血糖値は, 男女とも20歳代で高くなっているのに対し, 30歳代以上では男女とも変化がなかった。
高血糖値者の割合は, 男女ともすべての年代で変化がなかった。