抄録
自己採取法による種々な検査法が紹介されており, 一部には学会発表もされ, 分析精度も検討されている。自己採取による検査法が信頼性高く実施されるならば, 発症時の生体情報をより精度高く把握することが可能になり, 発症時の病態の解析に大きな貢献を果たすものと期待される。自己採取法の最適な医療への適応を総合健診の継続的な受診者を対象と仮定し, 受診者自らが, 自身の健康の障害に注意する日常生活の場で, 自己採血などの検体の採取と郵送による精度の高い検査成績が実施され, 総合健診の主治医によりそれらの成績が利用される機会が与えられるようになれば, 発症時の病態解析に大きな貢献が見られることを期待した。総合健診の専門家諸賢の批判を仰ぎたいと考えるものである。