総合健診
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定期的な運動習慣が女子大学生の体脂肪および有酸素能力に及ぼす影響
岡本 孝信増原 光彦
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2003 年 30 巻 2 号 p. 222-226

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抄録
女子大学生65名を対象に週2回の定期的な運動を実施し, 体脂肪および有酸素能力に及ぼす影響について検討した。
本研究において得られた結果は以下に示すものである。
1) 皮下脂肪厚に関しては上腕背側部および肩甲骨下部のいずれにおいても運動実施前に対して運動実施後に有意に低い値を示した。また, 皮下脂肪厚と同様に体脂肪率においても運動実施前に対して運動実施後に有意に低い値を示した。
2) ステップテスト終了後の心拍数は1分後, 2分後および3分後のいずれにおいても運動実施前に対して運動実施後に有意に低い値を示した。また, ステップテストの判定指数においても心拍数と同様に運動実施前に対して運動実施後に有意に高い値を示した。
3) 運動実施前における体脂肪率とステップテスト終了1分後, 2分後および3分後の心拍数との間には有意な相関関係が認められた。しかし, 運動実施後においては有意な相関関係は認められなかった。
以上の結果から, 週2回の定期的な運動によって体脂肪は減少し, 有酸素能力は向上することが明らかになった。これらのことから肥満の改善においては定期的な運動習慣を実践することの重要性が示唆された。
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