総合健診
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総合健診における骨密度とBMIおよび体脂肪率との関係
渡部 紳一郎福井 基裕矢野 方夫笹森 斉笹森 典雄
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2004 年 31 巻 2 号 p. 388-392

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抄録
骨密度とBMI (体格指数) および骨密度と体脂肪率との相関については諸説があり, いまだ定説が確立していない。そこで当健診センターで行われたボーンドックのデータをもとにこの問題を検討した。まず, BMIと体脂肪率の関係を解析した結果, BMIと体脂肪率の間には強い正の相関がみられた。次に, 骨密度とBMI, 骨密度と体脂肪率との関係をそれぞれ解析した。その結果, 一部の年齢群においては相関が見られたが, 全体的には有意な相関は見られなかった。今回の解析は, 骨密度に影響する生活習慣や疾患の有無, 筋肉量などのファクターが入っていない単変量解析であったことが結果に影響した可能性がある。また, 対象がボーンドック受診者という健康意識が高く生活習慣が良いと思われる集団に限られ, セレクション・バイアスがかかった可能性もある。骨密度とBMIおよび体脂肪率の関係を, 生活習慣や疾患の有無, 筋肉量との相関も含めて多変量解析し, 更なる検討が必要である。
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