抄録
今回,著者らは,腰痛及び発熱を呈し,1 ヶ 月間画像検査上有意所見を認めず,最終的に化膿性脊椎炎の診断に至った症例を経験した。診断確定後に改めて詳細な病歴聴取を行ったところ,症状発現の 1 週間前に鍼治療を行なっていたことが判明したため,鍼治療を契機として発症した可能性が示唆された。そのため,鍼治療
が化膿性脊椎炎を含めた重篤な細菌感染症の契機となり得ることを文献的検討と併せて考察した。特に不明熱においては鍼治療歴を含めた詳細な病歴聴取を行うこと,鍼治療歴のある患者で感染を疑った際は,たとえ初診時の画像所見にて異常を認めなかった場合でも,その後の経過に応じて画像の再評価を検討することが重要と考えられた。