日本医療マネジメント学会雑誌
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事例報告
自治体病院における業績給反映人事評価制度に対する職員満足度の検討
佐治 文隆小関 萬里
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2014 年 15 巻 1 号 p. 44-49

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抄録

 市立芦屋病院では、職員の意欲を高め、病院の運営・経営に資する目的で、常勤職員を対象として、業績給に反映する人事評価制度を採用している。職場の部署ごとのチーム評価とし、半期ごとの期首に目標設定を行い、期末に評価する目標管理制度を用いている。評価は、目標の難易度×達成度で採点し、結果は5段階評価して、期末・勤勉手当のうち勤勉手当に0%から20%まで5%刻みで加算した。本制度を施行後3年間、6半期の各期平均加算率は6.47〜10.22%であった。

 対象者に対して本制度の満足度をアンケート調査(回収率64.9%)したところ、評価結果が「妥当」「ある程度妥当」が47%で、「妥当でない」「あまり妥当でない」の41%と拮抗した。しかし、評価制度の継続に関しては74%が継続を求め、うち52%は制度の見直しを希望した。なお「今後は個人評価も導入すべきか」の問いには、賛成21%、反対32%で、47%が「わからない」と答えた。当院の人事評価制度は概ね良好と判断されるが、今後は職員の意見を取り入れつつ、制度を継続すべきと考えられる。

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