イオン性造影剤が髄腔に流入した場合、Ascending Tonic-Clonic Seizure Syndrome(ATCS症候群)という筋痙攣や意識障害等伴う重篤な病態を起こし、時に死亡することがある。このATCS症候群は、発生頻度は低いが非イオン性造影剤でも発生する。海外では事例収集し検討した報告があるものの国内では見当たらず、今回国内事例を収集したところATCS症候群該当及び関連事例が21件(死亡5件)であった。脊髄造影でイオン性造影剤を誤投与した事例は5件で、ラベル等への警鐘のみでは再発防止としては不十分であった。造影剤管理体制の見直し・検査に関わる医療者への教育・非イオン性造影剤への全面切り替え等の追加対策が必要で、このためには関連学会の積極的な関わりが求められる。