医療マネジメント学会雑誌
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訪問看護を利用している在宅要介護者の家族介護者が感じる喜び
山内 豊明近藤 由布子藤内 美保
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2003 年 4 巻 2 号 p. 304-310

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抄録
介護のなかで感じる喜びが介護者の介護継続意志を促進させるのではないかと考え、誰から・どの程度・どのような機会に介護者が喜びを感じることがあるかについて明らかにすることを目的とした。
在宅要介護者の家族介護者28人を対象とした半構成的面接により、喜びを感じる対象・程度・場面について調査した。
サービス提供者から喜びを感じることがあるという人が27人中26人おり、その程度は、「大きい」・「とても大きい」のいずれかであった。28人中24人が要介護者から、14人中11人が同居家族から、27人中21人が親戚知人等から、28人中14人は自分自身から喜びがあるの回答であった。
以上のことから、訪問看護師はサービス提供者として介護者が喜びを感じて介護をする上で重要な役割を担っていること、自分自身から喜びを感じている人が少ないため、介護者自身が喜びを自覚できるように働きかけることが有意義であることが明らかになった。
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