抄録
【⽬的】近年の放射線治療では,照射前に画像を取得し,位置照合を⾏うことによって⾼精度な治療を実現している.前⽴腺の放射線治療において,腸管の形状は位置照合に寄与し,照射精度に⼤きく影響すると考えられる.そのため,照射前に得られる画像の画質改善は重要である.しかし,腸管内ガスの動きは画像の取得時間の⻑いkV-CBCT ではアーチファクトを⽣じさせる原因となる.本研究では,腸管ガスの動きによる再構成画像のアーチファクトの低減を⽬的とする.【⽅法】空気の動きによるモーションアーチファクトを含む画像を再現するために動態ファントムシステム(KAMUI)を使⽤する.この時,ファントムは⽔平⽅向と垂直⽅向にそれぞれ動かし画像を収集するものとする.動きのない部分はサイノグラム上でsin 波として認識されるが,動きのある部分はsin 波から逸脱することを利⽤し動態部分を抽出する.動きのある投影データの空気の部分を他の投影データの同位置の濃度に置換し再構成を⾏う.【結果・結論】動きによる空気のモーションアーチファクトを低減する可能性が⽰された.モーションアーチファクトを低減し画質改善を⾏うことによって照射前の位置照合の精度を向上させる可能性が⽰された.