耳鼻と臨床
Online ISSN : 2185-1034
Print ISSN : 0447-7227
ISSN-L : 0447-7227
スギ花粉症に対する初期療法としての塩酸レボカバスチン点鼻液の有用性
宮之原 郁代松根 彰志相良 ゆかり西元 謙吾黒野 祐一
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 53 巻 1 号 p. 34-39

詳細
抄録
第2世代抗ヒスタミン薬である塩酸レボカバスチンの点鼻液を用いて、スギ花粉症に対する初期療法の検討を行った。対象はスギ花粉症患者16名で、スギ花粉の飛散開始日の2 週間前から塩酸レボカバスチン点鼻液が単独で投与されたものを初期治療群 (10名)、花粉飛散開始日以降に受診し塩酸レボカバスチン点鼻液が投与されたものを飛散後治療群 (6名) とした。飛散初期において鼻汁で、有意に初期治療群の症状スコアが低く、また、symptom medication scoreは飛散期を通して有意に初期治療群のスコアが低かった。有害事象はみられなかった。以上より塩酸レボカバスチン点鼻液の初期療法としての有用性が示唆された。
著者関連情報
© 耳鼻と臨床会
前の記事 次の記事
feedback
Top