エレクトロニクス実装学会誌
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電気銅めっきによるビアフィリング性に及ぼす浴組成の検討
小林 健川崎 淳一三原 邦昭山下 嗣人本間 英夫
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2000 年 3 巻 4 号 p. 324-329

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抄録

近年, 電子機器の急速な小型化に伴い, プリント配線板の小径化の要求が高まってきた。これに対応して, 従来の多層配線板ではいずれ高配線密度に限界が生じる。このため, ビルドアップ工法が新しい多層プリント配線板として採用されてきた。この新しい技術には, 微小なビアホールめっきが導体層間の接続に適用されている。金属銅で埋めた微小なビアホールは, ビアオンビア接続構造により信号伝達の遅延を最小限にできる。そこで, 電気めっきにより微小穴をフィリングする手法が, 今後平坦化の有効な手法になると考えられる。適切な添加剤を使用することによって, 電気めっきによりフィリングが可能であった。添加剤として, SPSとPEG-4000を用いることでフィリング率が向上した。われわれは, 電気銅めっきの浴組成と添加剤の添加濃度および添加剤の組み合わせを検討することによって, 一般浴およびハイスロー浴においてもフィリングが可能であることを確認した。

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© 一般社団法人エレクトロニクス実装学会
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