ランドスケープ研究
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面積の縮小や管理方法の違いが大阪平野南部の半自然草原の種多様性に及ぼす影響
山戸 美智子服部 保稲垣 昇
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2000 年 64 巻 5 号 p. 561-564

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抄録

岩湧山, 和泉葛城山, 大和葛城山の半自然草原において, 面積, 管理方法種多様性の調査を行った。3調査地とも数十年におよぶ草原管理の放棄や面積の縮小化によって, 過去の出現種の80%(岩湧山), 59%(和泉葛城山), 60%(大和葛城山) しか現在出現していない。欠落種には絶滅・絶滅危惧種が目立つが, 普通種も多く見られた。岩湧山で草原生植物種 (75種) が最も多いのは.面積が最も広いことや草原管理の再開が影響していると思われた。しかし, 岩湧山でも3地域全体の種数 (104種) は保持しておらず, 本地域の種多様性を維持するためには3草原全体を保全することが必要と思われた。

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