日本経営工学会論文誌
Online ISSN : 2187-9079
Print ISSN : 1342-2618
ISSN-L : 1342-2618
原著論文(事例研究)
透析装置の不具合対処における診断プロセスのタスク記述と潜在的な改善点抽出のための試験的適用
川淵 愛子青木 洋貴鈴木 聡
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 70 巻 1 号 p. 35-52

詳細
抄録

本研究は,高度な認知作業と特徴づけられる臨床工学業務に着目し,実務における制約を考慮してIEの分析の重要なステップであるタスク記述を実施するための手順を示すことを目的としている.外部から観察可能な作業データである,ビデオデータ,言語プロトコルデータ,および眼球運動データから,タスク記述に必要な情報を読み取り,視覚的に理解が容易な形でタスクの構造が記述される具体的手順について示される.さらにこの記述方法を用いて,臨床現場における透析装置の不具合対処時の技士の行動のタスク記述がされ,この記述を利用した着眼点の導出および解決に向けた対策の導出のための方針およびその試験的な利用例が示される.一連の研究から,臨床工学業務の現場における制約を考慮し,認知的な側面を含む作業において現状把握を行うための手順とその活用方法を構築・適用することを通して,医療におけるIE的な考え方の適用の可能性を示した.

著者関連情報
© 2019 公益社団法人 日本経営工学会
前の記事
feedback
Top