抄録
本研究では、先進的に国際グリーン・ツーリズムに取り組む12 の農村地域を対象に、アンケート調査やヒアリング調査を行うことで、外国人観光客の受入状況及び受入態勢、国際グリーン・ツーリズムの展開を明らかにした。結論として、外国人観光客を受入れる際の言語や文化の違いによる不安を感じている地域は少なく、日本人客に提供しているメニューを活用することで、外国人の受入れを行っていた。また、新たな客層・旅行形態の受入れへと展開を見せている地域が多い一方で、個人旅行者の獲得に消極的な地域もあり、個人旅行者が農村を気軽に訪れられる受入態勢の構築にはまだ時間がかかることが推察された。