抄録
要旨:症例は42歳,閉経前女性。2009年12月の乳癌検診にて触診およびマンモグラフィにて左C 領域に異常を指摘され,精査目的に当院紹介となった。既往歴は特になし。乳癌の家族歴はなし。身体所見では左乳房C 領域に径4cm の円形で弾性やや硬,表面平滑,可動性良好な腫瘤を触知した。腋窩リンパ節は触知しなかった。マンモグラフィでは左乳房C 領域に5×3.5cm 大の分葉状で,境界一部不明瞭な等濃度の腫瘤陰影を認めた。カテゴリー4と診断した。超音波検査では同部位に低エコーで形状不整,内部不均一な境界明瞭粗雑,微細石灰化を伴い前方境界線の断裂を認める腫瘍を認めた。浸潤癌が疑われた。針生検を行ったところ,悪性像は認められなかった。確定診断目的に切開生検を行ったところ,乳腺症型線維腺腫の診断であった。