日本在宅ケア学会誌
Online ISSN : 2758-9404
Print ISSN : 1346-9649
実践報告
在宅看護学教育における演習プログラムの開発と評価:「在宅における日常生活用具の開発」演習
古川 照美田髙 悦子
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2009 年 13 巻 1 号 p. 78-85

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抄録

本研究では在宅療養者ならびに家族介護者に資する用具の開発を主眼にした演習プログラムを開発し,そのプログラムを評価するとともに,今後の在宅看護学教育のあり方を検討することを目的とする.研究方法は評価研究であった.看護学生が履修する在宅看護学演習において開発した演習プログラムを実施し,学生が製作した11 点の用具とそのプロトコルについて,訪問看護師および看護学,理学療法学,作業療法学を専門とする教育研究者らによる無記名投票方式を用いて,評価を得た.その結果,用具の「日常生活上の便宜性」「機能訓練上の性能」「社会参加への連動性」「身体的負担への軽減性」「精神的負担への軽減性」「経済性」などが評価された.開発した演習プログラムは,在宅看護における対象の特質の理解,環境の特質の理解への有用性が示唆され,同時に創造性を育み,高めるプログラムであり,今後の在宅看護学教育のあり方を検討するための基礎資料として意義を有すると思われた.

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© 2009 一般社団法人日本在宅ケア学会
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