2023 年 7 巻 1 号 p. 12-17
呼吸器疾患は単なる呼吸障害ではなく,労作時の呼吸困難から発生する不活動を契機とした負のスパイラルに陥ることでフレイル・サルコペニアを罹患しやすい。呼吸器疾患患者がフレイルやサルコペニアを罹患すると,高齢者や他の疾患と同様にさまざまな問題が生じ,生命予後にも影響することが多くの研究より明らかとなっている。
呼吸リハビリテーションにおける対象疾患として多い慢性閉塞性肺疾患(COPD)のフレイル・サルコペニアの罹患率はおよそ30%程度と推定され,また近年増加している間質性疾患(ILD)の罹患率はCOPDよりも高い。フレイル・サルコペニアを合併したCOPDやILDに対する呼吸リハビリテーションの反応性は比較的良好と考えられるが,その効果を高めるためには運動療法のみならず栄養療法を併用することが重要である。