2012 年 26 巻 3 号 p. 350-354
68歳, 男性. 2007年11月に原因不明の髄膜炎で発症. 一度は軽快したが, 2009年8月頃左髄液耳漏が出現. その後も髄液耳漏は継続, 左滲出性中耳炎, 鼻汁過多も併発し, 2010年5月当科紹介となった. 精査で前頭蓋底部に欠損を認め, 髄液漏の原因と考えられたので入院し開頭髄液漏閉鎖術を施行. 術中所見で, 左眼窩上壁から前頭蓋底部にかけて硬膜の損傷を伴う骨折線を認めた. 術後2年経過し, 現在も再発は認めていない. 術後本人からの情報で, 40年以上前に大学生時代レスリングの練習中に頭部を負傷したものの通院はせず自宅療養で自然治癒した既往があり, 以降も特に問題なく経過したとのことであったが, 髄液漏との関連が示唆された.