応用教育心理学研究
Online ISSN : 2436-6129
Print ISSN : 0910-8955
児童の学業的延引行動に及ぼす愛着の内的作業モデルと内発的動機づけの影響
龍 祐吉小川内 哲生浜崎 隆司
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2016 年 32 巻 2 号 p. 15-24

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抄録

学業的延引行動は,児童期から成人期という広範囲に及ぶ問題行動である。これまでの研究報告は大学生を扱ったものが大多数であった。児童期の子どもを対象とした学業的延引行動の研究報告は乏しい。本研究では,児童期の子どもの学業的延引行動と愛着の内的作業モデル及び学業的内発的動機づけの関係を検討した。小学5 年生と6 年生の児童に質問紙による調査を実施し, 相関分析及び共分散構造分析によるデータ分析を行った。その結果,学業的延引行動に対してアンビヴァレント型は直接的に影響を及ぼし,安定型と回避型は内発的動機づけを媒介として学業的延引行動に影響を及ぼしていることが示唆された。これらの結果の理論的及び教育的意味と今後の課題について討論した。

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© 2016 日本応用教育心理学会
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