日本外科系連合学会誌
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症例報告
脳室―腹腔シャント留置患者に対する単孔式腹腔鏡下胆囊摘出術の経験
荒瀬 光一皆川 紀剛鳥越 貴行柴尾 和徳日暮 愛一郎山口 幸二
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2014 年 39 巻 2 号 p. 276-281

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抄録
脳室―腹腔シャント(ventriculoperitoneal shunt:以下VPS)留置中の患者に腹腔鏡下手術を施行する場合,腹腔内圧上昇によるシャントトラブルやシャント感染の危険性がある.われわれはVPSを留置した16歳女性患者に対し,手術開始前にX線透視で皮下を通るシャントチューブの走行を確認し,チューブを瘻孔ごとクランプした後に気腹して,単孔式腹腔鏡下胆囊摘出術(single-incision laparoscopic cholecystectomy:以下SPS-LC)を施行した.手術終了後気腹を解除した後にシャントチューブのクランプを解除し,シャントチューブ先端からの髄液の排出を確認した.術後,頭蓋内圧亢進徴候,チューブトラブルや感染は認めず,経過は良好だった.VPS留置患者でも適切な対策を行えば,SPS-LCは安全に施行できると考えられた.VPS留置患者にSPS-LCを安全に施行した1例を,若干の文献的考察を加えて報告する.
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© 2014 日本外科系連合学会
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