日本外科系連合学会誌
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症例報告
診断に腹腔鏡でのアプローチが有用であった横行結腸間膜裂孔ヘルニアの1例
原村 智子, 藤田 文彦, 虎島 泰洋, 崎村 千香, 黒木 保, 江口 晋
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2015 年 40 巻 2 号 p. 328-332

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抄録
症例は腹部手術歴のない83歳女性.急激な腹痛を主訴に近医を受診した.腹部CTで小腸イレウス,左閉鎖孔ヘルニア嵌頓の診断となり,当科に紹介され,緊急で腹腔鏡下イレウス解除術を施行した.腹腔内所見で左閉鎖孔にヘルニア門を認めたが,イレウスの原因は大網と横行結腸間膜の癒着による内ヘルニア(横行結腸間膜裂孔ヘルニア)の嵌頓であった.嵌頓解除後の腸管血流は良好.術後経過は順調で,術後8日目に退院となった.内ヘルニアは体腔内の異常な窩や裂孔に腸管が入り込む病態で,イレウスの原因としては稀であり,特に横行結腸間膜裂孔ヘルニアは術前に正確に診断された症例の報告は少ない.本症例は閉鎖孔ヘルニアが疑われたため術前診断が困難であったが,腹腔鏡でアプローチすることで腹腔内をくまなく検索でき,診断・治療まで行うことができた.術前に確定診断のできないイレウスでは,腹腔鏡下手術が診断・治療に有用と考えられた.
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© 2015 日本外科系連合学会
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