抄録
症例は78歳,男性.2007年9月,胃癌の診断で,幽門側胃切除術,D2郭清を施行した.病理組織学的には,tub(mod),pSE,N1,H0,P0,CY1,fStage Ⅳであり,TS-1による化学療法を1年間施行した.手術から1年4カ月後に,腫瘍マーカー値の上昇および腹部CT検査で横行結腸近傍に結節性病変を認めたため,腹膜播種再発と診断し化学療法を再開した.その後,結節性病変は不明瞭となったが,腫瘍マーカー値は増減を繰り返したため,レジメンを適宜変更しつつ化学療法を継続した.2012年1月,腸閉塞を発症し入院.CT画像にて横行結腸癌による大腸癌イレウスと診断し,横行結腸部分切除術+D1郭清を施行した.病理組織学的には,tub,pSE,N0で,免疫染色ではCK7+,CK20-,CdX2-,HER2+であり,前回の胃癌切除標本と同様と診断され,胃癌の大腸転移と診断した.